ここは退屈迎えに来て

f:id:micchy76:20181022090134j:image原作山内マリコの小説のファンという事で舞台挨拶付きの映画を週末見に行った。

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

ここは退屈迎えに来て (幻冬舎文庫)

 

思春期特有の毎日がかったるくて全てがダサく見えて将来に不安を覚えながら何をすればいいか分からなくてイライラして小さな世界のヒーローを崇める自分が嫌なのにそこから抜け出せそうもなくて…冷静に描かれたこの青春小説に心を持って行かれた。まさに私の中学時代を表しているようだったから。以来山内マリコの小説は大体読んでいる。他の小説も面白いけどやはりこのデビュー作が1番だと思う。

映画を批判するつもりはない。けど求めていた懐かしい切ない感情が湧き上がってくることは残念ながらなかった。だけど良かったのはフジファブリック。主題歌のイントロなんてまさにこの小説の世界観を表している。これでもかというくらい合う。

Water Lily Flower

Water Lily Flower

この映画の中で皆が各々歌うこの曲も良い。門脇麦が叫ぶようにこの曲を歌うシーンが個人的にハイライト。
茜色の夕日

茜色の夕日

フジファブリックはこのモテキの主題歌と、
夜明けのBEAT

夜明けのBEAT

なにかと夏に流れるこの曲くらいしか知らなかった。
若者のすべて

若者のすべて

好きなバンドになりました。

30代になっても未だにどうしようもなく嫌になる時があってそれは周りに対してというよりその事態もひっくるめての自己に対してであり自己に期待する分そこから逸脱した時に自分の中で振り切れる。今日は久しぶりに逸脱に振り切れて私の中から謙遜という言葉が消えてしまった。情けなくて家に帰って劇中の門脇麦のように大声で歌った。自分への慰めと反省は済んだ。

さよなら今日。